この大地がいるキルギスという村は、実はゴラン高原にある。
ゴラン高原とは、
第3次中東戦争(1967年)で、イスラエルシリアへ侵攻し、占領した場所だ。
それに対する国際批判が高まり、イスラエルは領土を一部返し、
さらにそこに国連のUNDOFという機関が介入した。
UNDOFの目的は、簡単に書くと、イスラエルとシリアがまたドンパチしないように
監視しているということである。
自衛隊は、このUNDOFに派兵しているそれぞれの国の軍隊の後方援助(輸送、整備、技術援助・・・等)を行っている。
昨日は、シリア政府の許可を得て、
このゴラン高原へ見学に行った。
↑ 何個も国連管理のゲートを通過していく。
さらに、大地のコネで、ゴラン高原でPKO活動をしている自衛隊のTOPの
隊長と話す機会にも恵まれた。
隊長でっせ、隊長!!
↑ 左のベレー帽が白川隊長、右が前島3等陸佐。
彼らに、クネイトラという街を案内していただいた。
ここは、イスラエルが撤退時に破壊した街である。
病院やら学校やら片っ端から破壊してイスラエルは撤退した。
が、シリア政府がそれを誇張するために、一部を自作自演したという説もある。
真相は闇の中だが、イスラエルが破壊行動をしたことは事実である。
残された病院や学校は廃墟と化し、侵略と戦争の痛々しい面影を残していた。
さらに、イスラエルとの国境にも特別に連れて行ってもらった。
ここは、ものすごく緊迫した場所だった。
厳重な警備の向こう側には、イスラエルの国旗のダビデの星がなびいていた。
舗装された道路から踏み出すな と注意される。
地雷がそこらじゅうに埋めてあるらしいのだ。
(写真撮影も固く禁止されていた)
見学の後は、自衛隊の方が今度は大地の活動を見学したいということで、
大地の村へ移動した。
そこで、なんと、、、、
自衛隊の方の国連の車に乗せてもらった。
黒い文字で「UN」と書かれた白い車。
まさか自分がそれに乗る機会があるとは、、、。
隊長の車、まじすごい!
見たこともない機能がカスタムされていて、まじかっこよかったっす。
キルギスの村で、大地の活動の一部を見学した後、
彼らは、基地へと帰っていった。
自衛隊の方は、こんな辺境の地でも頑張っています。
国内では、イラク派兵同様、ゴラン高原駐屯もしばしば問題視されますが、
自衛隊の皆さんは、そんな狭間で、国際平和のために、
そして日本の国際協力のために、妻子を日本に残し、頑張っているのです。
シリアなど、多くの国で、親日派は多い。
俺は旅人として、何度もその親日派の人たちに助けていただいた。
他国にとって、一般的に日本・日本人の印象がいいのは、
海外青年協力隊や、地域によっては、自衛隊の人たちが、
あるいは、普段は脚光を浴びない大勢の人たちが、
現地の人のために頑張っていることを現地の人が知っているからではないでしょうか。
ゴラン高原で任務を遂行している自衛隊や、
現地の貧困層の救済や環境問題への取り組みを行っている大地も、
その大勢の人たちに含まれるのだろう。